「生活は厳しいけど、戸建てマイホームの夢はあきらめたくない」
「購入するならマンションよりも一戸建てがいい!」
「マイホームを購入したら、旅行や遊びを我慢したり、子どもの学費を用意できなかったりするのでは?」
「心配だから家のコストは抑えたいけど、ローコスト住宅は『やばい』って聞くし、どうなんだろう」
マイホームに対してのこんな思いが頭をグルグルしていませんか?
今日は、多くの方が気になっている
「ローコスト住宅は本当に『やばい』のか」
というテーマについて、ローコスト住宅ゼロキューブの住人歴10年の、
私の経験を交えながらお話ししたいと思います。
結論:特にやばくない

ローコスト住宅は決してやばくないです。
ローコスト住宅がやばいと言う話をしている人は、
- ローコスト住宅がなぜ安いかの仕組みを知らない
- 品質の良くない工事や資材を使ってコストダウンを図っている、ごく一部のハウスメーカーについて言っている
このどちらかだと考えています。

トラブルはどこのハウスメーカーにも存在する
「ローコスト住宅で建てた人で、トラブルになった人を知っている。」
という意見もあると思いますが、有名ハウスメーカーにもトラブルは必ず存在します。
ローコスト住宅だからトラブルが起きやすいかというと、必ずしもそうではありません。
以下はホームインスペクション(住宅の物理的な状態を専門家が客観的に調査・検査)会社のサイトからの引用になりますが、ローコスト住宅であることと欠陥住宅であることの因果関係は薄いと言っても良いでしょう。
結論から申し上げますと、ローコストであれば欠陥住宅ののリスクが高くなるというわけではありません。
ローコストでも、しっかりと作られている家もあれば、反対に注文住宅であっても「あれ?」というような指摘事項を見つけることもあります。
確かに、ローコスト住宅の方が、低価格での購入を意識してある分、備え付けの家具や設備、断熱材や窓などは必要最低限の性能に留められていると思います。
しかしそれと欠陥住宅かどうかは別の問題です。なぜなら、材料だけではなく管理する人材や工期の余裕なども関係しているからです。ですので、ローコスト住宅でも安心して住める家を建てられているメーカーさんや工務店さんもちゃんと存在します。
出典:株式会社テオリアハウスクリニック
ローコスト住宅の実態
【ローコスト住宅】とひとくちに言っても、【どのようにローコストを実現しているか】は千差万別です。
住宅展示場を持たないメーカー、規格住宅をメインにしているメーカー、営業マンの人数を少なくして人件費を抑えているメーカーなど、その会社によって違います。
私の住んでいるゼロキューブの話をすると、
- 規格住宅のため資材を大量に安く発注・仕入れができる
- 規格住宅のため、デザイン料がほぼ不要(微調整は取り扱い業者によって変動あり)
- 規格住宅のため、注文住宅と比較して打ち合わせの回数がとても少ない
- 規格住宅のため、工期が短い。その結果、大工さんの人件費が少なく済む
このような理由でコストダウンされています。
低品質な資材や、手抜き工事もよってローコストをかなえているわけではありません。オーダーメイド住宅のように細かいこだわりを持たない分、合理的で効率の良い家づくりをしている、ということになります。
これは一般的に誤解されやすいので注意が必要です。


やばいと言われるのにローコスト住宅を選んだ理由

私たちがゼロキューブを選んだ主な理由は、吹き抜けの開放感と成約から入居までのスピード感でした。
ちょうど当時住んでいた住居が、子どもの成長とともに手狭になっていくことを懸念し、2LDK のアパートから一戸建てへの移行を考えていた時でした。
ゼロキューブは、のびのびと暮らせる開放感と、規格住宅ならではのスピード感が魅力的でした。
もちろん、調べていく中で「ローコスト住宅はやばい」「ローコスト住宅は後悔する」「ローコスト住宅は信用できない」などのネガティブワードも気になりましたが、自分で情報を調べていくうちに、総合的に見て問題ないとの結論に至りました。
- ローコスト住宅の仕組みを知る
- 施工会社について、信頼できるか徹底的にリサーチする
- ローコスト住宅にすることによるメリット・デメリットを精査する
上記について夫婦間で検討を重ね、ローコスト住宅を選びました。

マンションや中古住宅も検討していた
でも、当時は家をキャッシュ一括で買う貯金はなく、長期間ローンを払っていくことに不安を感じていました。新築マイホームにこだわっていたわけではなくマンションでも建売住宅でも良かったのですが、希望する地域に適当な物件が見当たりませんでした。
中古住宅でも良い物件があれば購入を考えていましたが、中古物件は見れば見るほど相場感がわからなくなりました。中古住宅の断熱性や気密性、排水のことや外壁塗装の必要性など、素人の私にとっては分からないことが多く、必要な費用が読めない要素が多いことが気になりました。
中古住宅を購入し、リフォームの判断を間違うと、新築よりも逆にリフォーム費用などで高くついてしまうのではないかという不安があったことも事実です。
「中古住宅<ローコスト新築住宅」という結論
結局、難易度が高く予測が立てづらい中古住宅を購入するよりも、新築の家のほうが家の細かなスペックを把握しやすいと思い、我が家は新築のローコスト住宅を選びました。
「建築資材は日々進化していて、【当時は値段も性能も高かったが今では古い資材】よりも、【性能も価格も低いが新しい資材】のほうが優位かもしれない」との話を建設関係に従事する知り合いからも聞いたことも、新築ローコスト住宅にした決め手でした。

ローコスト住宅での実際の暮らし

ゼロキューブに住んで約10年が経ちました。この間、猫を迎え入れたり、庭を整備したりと、私たちが想像していた以上に楽しく充実した日々を送っています。
マイホームは大きな買い物であり、ローンの借入額や毎月の支払いは負担ですが、ローコスト住宅にしたことにより、周囲よりもかなり毎月の支払いが低いです。
住宅費が抑えられているぶん、家族で食事や旅行、趣味や教育費にお金をかけられています。

子どもが大きくなると教育費の負担が大きい
住宅ローンが始まった当初は心配していた経済的不安ですが、共働きの収入と、しっかりとした家計管理で10年経った今では不安がほとんどなくなりました。
普通にハウスメーカーで背伸びした金額の家を建てていたなら、毎月の負担に苦しんでいたかもしれません。
子どもが進学し、大きな教育費が必要になっている今だからこそ、住宅費を抑えてローコスト住宅を購入した自分たちの判断は間違えていなかったと胸を張って言えます。
ローコスト住宅のメリットとデメリット

ローコスト住宅には、確かにメリットもデメリットもあります。私たちの経験を踏まえて、詳しく見ていきましょう。
メリット:コストパフォーマンスの高さ
ローコスト住宅の最大の魅力は、言うまでもなくその価格です。私たちのような若い世代の家族にとって、手の届く範囲で家を持てるというのは大きな魅力でした。
その結果、マイホーム取得後も以前と変わらず旅行に出かけたり、子どものやりたいことに経済面や時間の面で協力できています。
デメリット:選択肢と自由度の低さ
ローコスト住宅の大きなデメリットの一つは、「選択肢・自由度の低さ」です。ゼロキューブを選んだ時も、間取りや設備の選択肢は限られていました。
しかし、私たちが気に入ったのはシンプルな間取りと個室を増やせる自由度の高さ。和室をオプションで増やしたり、壁紙やフローリングを変更したりすることで自分たちの趣味や意向を反映させました。
デメリット:住宅性能への不安
もう一つのデメリットは「住宅性能・保証の心配」。ローコスト住宅は、注文住宅と比べると住宅性能が劣るケースがあるとされています。しかし、ゼロキューブの場合、必要最低限は性能があり、暮らすのには十分であると体感しています。

私たちが選択したゼロキューブについて
私たちが選んだゼロキューブは、シンプルなキューブ型の家をベースに、家族のライフスタイルに合わせてこだわりを追加できる規格住宅です。
外観:白いガルバリウム鋼板
外壁は白にしたので汚れが心配でしたが、自分で掃除をして、10年住んでいますが問題ない程度の汚れです。
外壁塗装はもうそろそろ築10年を迎えるので考え始めていますが、近隣のハウスメーカーの家と比べても外壁の劣化具合はそこまで遜色ないと感じています。


内装:白い床と白い建具
我が家は白い床と白い建具を採用しました。
飽きるかな、汚れが目立つかな、と心配していましたが10年住んでみて特にストレスは感じていません。
白い床にしたことにより、部屋がいつも明るく感じ、実際の広さよりも開放感を感じます。

家族の暮らし
吹き抜けの開放感が家族の暮らしをのびやかにし、植物にあふれたリビングは一家団らんの場所になっています。
当初は心配していた吹き抜けは、今では「吹き抜け最高!」とその開放感の虜になっています。
リビングを広く取った間取りなので、リビングに大きめのキャットタワーを置いても圧迫感が少なく、猫も広々とした部屋を軽快に駆け回っています。


ローコスト住宅の注意点

ただし、ローコスト住宅を選ぶ際には注意が必要です。以下の点に特に気をつけましょう。
1. 間取りやデザインの制限
ローコスト住宅では、間取りやデザインの要望を反映するのが難しい場合があります。私たちの場合は、マンションを検討していたほど間取りや外観に対するこだわりは少なめでしたが、個性的な外観や内装を望む方には向かないかもしれません。
2. 住宅性能への不安
住宅性能が低い心配がある方には正直向かないと感じます。ゼロキューブの場合、特に断熱や気密性で不満を感じることはありませんが、他のローコスト住宅では断熱性能や耐久性に不安がある場合もあるようです。
3. 標準仕様のグレード
標準仕様のグレードが低いことがあります。高級な設備や素材にこだわりたい方には不満が残るかもしれません。
オプションで高いグレードに変更することはできるかもしれませんが、オプション費用がかさみ、大手ホームメーカーで立てるほどの費用がかかってしまうと本末転倒です。
4. オプション費用
先述と話が重複しますが、オプションの追加費用が割高になる場合があります。基本プランがシンプルなぶん、追加のオプションで予算オーバーになりやすいので注意が必要です。
「せっかくローコスト住宅にしたのに、高い費用がかかってしまった」とならないようにしましょう。
5. メンテナンス頻度
安いがランニングコストの掛かる建築資材を多く使用した場合、頻繁にメンテナンスが必要になることがあります。長期的に見ると、メンテナンス費用がかさむ可能性もあるので、計画的な維持管理が重要です。
私たちの結論:ローコスト住宅は「やばくない」

結論から言えば、ローコスト住宅はやばくないです。
しかし、すべてのローコスト住宅が何の問題もないかと聞かれると、そうではなく「担当の会社、そして担当者による」と言えるでしょう。
つまり、ローコスト住宅かどうかで判断するのでなく、その会社の過去の施工事例や口コミ、対応してもらった時の全体的な雰囲気で判断するのがより賢明ということです。
そして、ローコスト住宅が「やばい」かどうかは、個々の家族のニーズや優先順位によって大きく異なります。家で過ごす時間が長く、人生において家で過ごす時間を何より大切に考えている人にとっては家はお金をかけるべきものかもしれません。
家族で自分たちは人生において何を大切にしているのか、その価値観をしっかり見つめ直すと、マイホーム購入で後悔のない選択ができるでしょう。家族との対話を大切にしてくださいね。
私たち家族にはローコスト住宅が最適だった
私たちの場合、ゼロキューブを選んで本当に良かったと感じています。マンション暮らしを続けていたら、今の開放感がある生活は実現できなかったでしょう。
また、ゆとりが生まれ、キッチンのカウンターで晩酌を楽しむ時間もできました。家族も猫も、この広々とした空間を存分に楽しんでいます。
確かに、ローコスト住宅には制限や不安要素もあります。しかし、それらを理解した上で、自分たちの優先順位に合わせて選択すれば、十分に満足のいく暮らしができると私たちは実感しています。
まとめ:ローコスト住宅選びのポイント

ローコスト住宅を検討する際は、以下のポイントを押さえておくことをおすすめします。
- 自分たちの優先順位を明確にする
- 間取りや設備の制限を理解し、受け入れられるか確認する
- 住宅性能や耐久性について、しっかりと確認する
- 標準仕様で満足できるか、オプション追加の必要性を検討する
- 長期的なメンテナンス費用も考慮に入れる
上記のようなポイントを抑えることで、自分たちに合った住宅会社で家を建てられるでしょう。
大切なのは、「安いから」と言って確認を怠ったり、人任せにしないことです。
ローコスト住宅といっても一生に一度の大きな買い物です。
情報を集め、知識を持ち、後悔のないように家づくりに向き合ってくださいね。
自分の価値観を基準に選ぼう
ローコスト住宅が「やばい」かどうかは、結局のところ、あなたの価値観次第です。自分たちのライフスタイルや優先順位をしっかりと見極め、それに合った選択をすることが何より大切だと思います。
どんな住宅会社を選んでも、結局は何かしらのネガティブな情報は付き物です。そのネガティブな情報を信じるか、自分なりに情報を選別していくのかはその人の価値観によります。
ぜひ、自分や家族の価値観や直感を信じ、無理のない、後悔のない選択をしてくださいね。
「家」は単なる箱じゃない

家は単なる箱ではありません。そこで過ごす時間、育む関係、実現する夢。それらすべてを包み込む大切な場所です。ローコスト住宅であっても、あなたらしい暮らしを築き上げることは十分に可能です。私たちの経験が、これから家づくりを考えている方々の参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
