「キューブ型の家 後悔」
「キューブ型の家 ダサい」
「キューブ型の家 危険」
こんなネガティブワードをたまに見かけます。
キューブ型の家・ゼロキューブに10年弱住む者として、
「後悔」や「ダサい」はなんとなく理解できますが、
「危険」と言われるのはなぜなのか気になります。
というわけでキューブ型の家が「後悔する・ダサい・危険」
と言われる理由を調べてみました。
まず、キューブ型住宅とは?
まず、キューブ型住宅について簡単に説明しましょう。
キューブ型住宅とは、文字通り立方体(キューブ)のような形状をした家のことです。
特徴として以下の点が挙げられます。
- シンプルな四角い外観
- 軒やひさしが少ない、もしくはない
- 総2階建てが多い
近年、このスタイルの住宅が増えています。
\ひさしはなんと玄関だけ!/
【検証①】キューブ型の家は後悔する?
軒やひさしがないことによる弊害は多少ある
まず、キューブ型住宅の後悔の声として
👤「軒やひさしがないから雨風の影響を受けやすく、外壁が痛みやすい。」
👤「雨が降ったらすぐに室内に吹き込んでしまう。。。」
👤「軒がないから日光が室内に取り込まれやすくて暑い!」
というものが見受けられました。
これに関してはほぼ事実です。
キューブ型の外観にするために軒やひさしはほとんど無いケースが多いです。
このデメリットはキューブ型住宅に住むなら把握しておく必要があります。
\この窓、3個ともひさしありません!/
「ゼロ軒対策」をすれば弱点緩和できる
しかし、このことは生活に困るほどではなく、カーテンや窓フィルム、
一階窓ならオーニングをつける等の対応で補強できることも付け加えておきます。
さらに、インナーバルコニーを設けることも検討するとよいでしょう。
キューブ型の外観を保ちつつも軒を作ることができ、弱点緩和につながります。
\インナーバルコニーのイメージ。我が家も欲しかった。。。/
【検証②】キューブ型の家はダサい?
キューブ型の家が多いのでありきたりに感じる
もはやキューブ型住宅は現代の主流
最近は新築住宅が立ち並ぶ市街地エリアでキューブ型の家をよく見かけます。
シンプルでスタイリッシュな印象から、若い世代に特に人気です。
キューブ型の家は凹凸が少ないため通常の家より工期が短くて住む場合が多く、
その分コストも少なくてすみます。
合理的でコストパフォーマンスを重視する若い世代にぴったりですね。
しかし、よく見るデザインという事でありきたりで無個性だと感じられることも。
👤「ありきたりな家は個性が無くて嫌だ。人とかぶりたくない。」
という考える方にはおすすめできません。
外壁の色や外構で個性をプラスするのも良い
定番となりつつあるキューブ型住宅ですが、外壁の色や外構で個性をプラスすることはできます。
家はシンプルな形にしておき、外壁の色やデザインに凝った外構で周囲と差をつけるのも賢い方法です。
シンプルすぎて飽きやすい
👤「キューブ型の家は見た目がシンプルすぎて【飽き】を感じやすい。」
との意見が散見されました。
確かに一理あります。
しかし実際にキューブ型住宅に住む者としては、
家の外観を毎日眺めるわけではないので、特に生活に問題はないです。
周囲の家もキューブ型が多いので、周囲の景観とも調和しています。
もしもいつか「飽きて飽きて嫌になる!」と思う日が来てしまったら、
庭や外構で変化をつけたいと思います。
👤「飽きが気になる」
という方にはキューブ型の住宅は向いていないでしょう。
では、伝統的な日本家屋を建てる?
日本家屋はかっこいいけど高額
古き良き日本家屋は風格があって本当にかっこいいですよね!
瓦屋根、縁側、日当たりの良い仏間、太い梁、そして日本らしい庭、威厳のある門や塀。。。
私もすごく憧れていました。
でも知ったのです。
日本家屋は建てるまでにめちゃくちゃ時間がかかる、そして費用がすごく高い。
憧れは憧れのまま、終わらせることになりました。。。。
\日本家屋はかっこいい!/
近所の日本家屋の話
以前近所に日本家屋が建てられ、数ヶ月かけて出来上がるまでの過程を見る機会がありました。
日本家屋はじっくり月日をかけて建設されていました。
良い木材や素晴らしい大工さんの技術、職人魂がこもっているからこその
工期の長さやそれなりに高いお値段なのだと納得しました。
そして家の丈夫さや快適な住み心地はキューブ住宅とは比べ物にならないくらい素晴らしいのだとも考えられます。
移り変わっていく住宅トレンド
住宅の流行も日々変わっていきます。
キューブ型住宅は近年の住宅トレンドですが、
また次の住宅トレンドが出てきた時、きっと一気に古い感じがするでしょう。
ここ最近はモダンな平家がブームのようです。
それもまた時代の流れとともに移り変わっていきます。
伝統的な日本家屋には流行り廃りがない
それと比べると伝統のある日本家屋には流行り廃りがないです。
むしろ時間が経てば経つほどに味わいや風格が出てきます。
しかし日本家屋を購入できる世帯は少ない
でも、若い世代にはなかなか手が出せないお値段だと思いますし、
伝統的な日本家屋の価値を本当に理解している人はそんなに多くない。
そんな中、日本家屋でもトレンドでもない家を建てるのは
かなりのこだわりや工夫がないと正直無理です。
そしてこだわった結果、満足度の高い家になるかも不明です。
【検証③】キューブ型住宅は危険?
「キューブ住宅 危険」というワードを調べていくと、
👤「キューブ型住宅はフラット屋根なので雨漏りリスクが異常に高い。危険!」
という意見にたどり着きました。検証していきましょう。
雨漏りの危険がある?
フラット屋根についての懸念
まず、「フラット屋根は雨漏りリスクが異常に高い。危険!」
これは本当でしょうか?
フラット屋根(陸屋根)とは?
屋根の傾斜がほとんどなく、水平に近い形状の屋根を指します。
平屋根とも呼ばれ、ビルやマンションなどの高層建築物に多く見られます。
\イメージ的にこんな感じの屋根/
防水技術の進歩により、フラット屋根は増加傾向にある
確かにラット屋根は傾斜のある屋根と比べると雨水が流れ落ちにくいです。
そのためしっかりとした排水・防水工事を施さなければなりません。
ひと昔前の日本の木造建築ではあまり見られなかった屋根形状でしたが、
近年では防水技術の進歩により、採用例が増えています。
これはフラット屋根による雨漏れのリスクがかなり減っている事を示しています。
フラット屋根のメリットもある
雨漏りが心配されることがあるフラット屋根ですが、
ソーラーパネルが設置しやすく、居住空間が広めに確保しやすいというメリットも持ち合わせています。
\足場が平らなのでソーラーパネルを設置しやすい!/
防水さえしっかりできていればメリットはかなり大きいです。
フラット屋根を希望される方は屋根の防水工事について施工会社としっかり打ち合わせをさせる事をおすすめします。
片流れ屋根を採用しているキューブ型住宅が多い
キューブ型住宅にも色々あり、
【一見キューブ型の家に見えるけど実は片流れの屋根】
というケースが実際は多いです。
私の住んでいる家・ゼロキューブも外観上はフラットルーフに見えますが、実際は片流れ屋根が採用されています。※屋上がある場合を除く
これにより、一般的なフラット屋根よりも雨水の排水性が向上しており、雨漏りリスクを抑えられています。
しかし一般的な三角屋根よりは、片流れの屋根は傾斜が緩やかで雨水が流れ落ちにくいです。
雨漏りリスクが心配な方はしっかりと検討されることをおすすめします。
「キューブ型住宅はフラット屋根、だから危険」というのは飛躍しすぎかも
👤「キューブ型住宅はフラット屋根、だからキューブ型住宅は危険!」
との意見は色々な前提を飛ばした少し過激な理論だという印象です。
\一旦落ち着こう。。。。。/
でも「貴重な情報」として頭に入れておく
フラット屋根で雨漏りをする住宅は以前は多かったのかもしれません。
この情報を活かし、
👤「キューブ型住宅を建てる時には屋根の形状に注意!もしフラット屋根であれば防水工事はめちゃくちゃしっかりしなければ!」
というように自分の知識として頭の片隅に入れておくといいですね。
【結論】結局のところ後悔する?ダサい?危険?
結論、「そんなことはない」
キューブ型の家に住む者として、
👩「そんなことはない。後悔してないし、ダサいとも思ってないし、危険に感じたこともない。」
とキッパリはっきり言わせていただきます。
ただ、まだ住んで10年弱ですし、いずれ後悔するのかもしれません。
自分ではダサいと思ってないですが、
👤「いや、どう見てもダサいよ!」
と感じる人々もいるでしょう。
現時点で自宅に危険を感じたことは全くないのですが、もしかしたら今後住宅技術の進歩によって、キューブ型住宅のとんでもない欠陥が発見されるかもしれません。
雨漏りも今後一生絶対にない!とは言い切れないでしょう。
でも、どんな住宅にも完璧は存在しないですよね。
欠点が見つかろうとも対処はできるし、後悔したっていいし、人から見て良い家でなくてもいい。
結局どう考えるかは自分次第だと考えます。
\少なくとも私は気にしてないよ!それよりご飯まだ??by うちの猫/
しかし、「学ぶべき教訓はある」
【自分にとって耳の痛い話にこそ、実は本質が隠されている】という言葉を聞いたことがあります。
キューブ型住宅に対するネガティブな言葉を全部はねつけるのは違います。
キューブ型住宅での雨漏りのリスクは本当にある話ですし、キューブ型住宅が古臭いデザインとなる可能性も十分あります。
「今後あるかもしれないリスク」を意識し、そのリスクを自分は受け入れられるのか、一度自問自答してみるのも良いと思います。
もし何かあっても最初から想定していたリスクなら、精神的なダメージが少なくなります。
\備えあれば憂いなし!/
ネガティブな意見を活かし、より良い家づくりを!
ネガティブな情報に踊らされるのはなく、
キューブ型の家のメリットデメリットを客観的に把握していきたいですね。
\何事にも一長一短がある!/
リスクを理解した上で、
- フラット屋根なら防水対策をしっかりやる
- 軒やひさしがないので外壁を傷みにくいものにしたり、雨の吹き込みに気を付けたりする
- インナーバルコニーを設け、外観を保ちながらひさしを得る
- シンプルな外観をいかせるような外構デザインを考える
- 個性を出したい人は外壁の色にこだわってみる
など、工夫できることや対策できることは沢山あります。
ぜひ、ネガティブな意見を活用してより良い家づくりの糧としてください。
長くなりましたが、最後まで読んでいただいてありがとうございました!